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保護者と学校教育の関係性

教員が保護者の顔色を伺う

近年では、学校教育の在り方がとても難しい立ち位置になっています。

 

なぜなら、教員が常に保護者の顔色を伺う様になってきたからです。つまり、教員は子どもたちと向き合うのではなく、保護者と向き合うことの優先順位が1番になってきていると言えます。

 

 

守られすぎる子どもたち

では、どうして子どもと向き合うことが二の次になり、保護者を優先してしまうのでしょうか。

 

それは、保護者が先回りをして、エラーを起こさないようにフォローをするからです。さらに、親は自分の子どもを守るからです。そのため、先生は失敗と成功体験をバランスよく組み込むことが出来ないのです。失敗すれば、自分の失敗のように捉え、教員にクレームを付けるなど、すぐに前に出てしまう事があります。これによってエラーを起こす前に教員がリスクを回避してしまうのです。

 

果たして、これが学校の役割なのでしょうか?

 

保護者の考え方の変化 モンスターペアレントと呼ばれないためにも

そもそも、近年の保護者の考え方が昔と変わってきました。ここがポイントであると考えます。

 

1つは、お父さんだけが働いているわけではなく、お母さんも働く環境の子どもが増えてきたという事です。つまり、子どもを普段から観察することが難しくなっているという点です。

 

2つ目は、教育やしつけなど、生活に関わる事全てを学校に任せる家庭が多くなってきているという事です。1つ目と似ていますが、子どもとかかわる時間がないため、学校に全てを押しつけてしまっている家庭が多くなり、昔のイメージで成長が止まってしまい、自分の子どもはこんな子ではなかったなどと発言し、教員にクレームを言う保護者が出てきました。ここまでくると、クレームを通り越して言いがかりです。モンスターペアレントと呼ばれてもしかたがないでしょう。

 

3つ目は、教員を評価し、校長先生に安易に直接連絡をしてしまう事です。これは、指導者として勉強する時間も必要ですが、まず順番がある事を忘れず、駄目だから教員を替えるという事で者なく、しっかりみんなで対策を立てる、もしくは、担任や副校長(教頭)先生に相談をして解決方法を導いていくという段取りを取らなければいけません。

 

上記の3点の考え方が大きく変わってきたと考えられます。

 

伸び盛りの子どもには本当に必要なの?オンリーワン教育は自分の特技に気付けなくなる

近年、よく言われるようになったのはオンリーワン教育です。個性を大事にしましょう。自分は自分。50メートル走は勝ち負けではなく、最後みんなで手をつないでゴールしよう。という出来事が行われるようになりました。果たして本当にこれで良いのでしょうか?

 

例えば、走る事がとても速い子どもがいるとします。その子どもは、みんなでゴールをするというルールを順守しみんなでゴールをしたら、その子どもは自分で足が速い事に気付くことができません。

 

数学のテストも英語のテストも国語のテストも出来る人、出来ない人、得意な人、苦手な人、それが個性です。勝敗よりも中身が大事で、それを認めます。という事が、蔓延したら切磋琢磨はなくなります。そうするとライバルもいなくなります。なぜなら、勝負しなくなるからです。出来る子は必然的に勝負すると思いますが、出来ない子の中でも、出来ない子の中で勝負できる環境を作り出す、つまりグルーピングをすることがとても大事なのではないかと思います。

 

オンリーワンはいけない事ではありませんが、認めるだけではなく、さらに伸びる環境を整えなくてはならないのです。

 

子どもを成長させるためにも保護者は手助けするよりも見守ることが大切

子どもたちは毎日の学校を楽しみにしています。友達と会える事、学ぶこと、先生に会える事など、様々な体験が出来るからです。トライ&エラーを繰り返し子どもたちは成長していきます。成功と失敗を繰り返し、さらに成功の数を増やしていきます。しかし、その数は、尋常数ではありません。同じ事も何度も繰り返します。子どもたちは、失敗に気付く事やその失敗の原因を探り、方法を変えることがとても難しいのです。保護者はそれを観察し、助けてあげたい場面でも、ぐっと我慢をしなければなりません。

 

教員は保護者ではなく子どもと全力で向き合わなければならない

大人が考えるのは簡単です。なぜなら、それに似たような経験をたくさん積んでいるからです。

 

しかし、子どもはそうではありません。成功させるためには絶対に必要な作業なのです。反復と気付きが成功を導きます。どうしても教員に不安を感じたら、持論を展開する前に必ず意図を聞いてみましょう。必ずその教員にも考えがあると思います。

 

もちろん、教員が好き勝手をしても良いという訳ではありません。保護者とではなく子どもと全力で向き合い、学ぶ努力を惜しまない教員というのが大前提です。学ぶことをやめたら指導者もやめなければならないと言った指導者がいるくらいです。

 

教員は、しっかりと子どもたちの特徴や性格を把握し、みんなが協力して答えを導き出せるような環境を作り出し、ヒントを与え、観察し、良い成功と失敗の体験を経験し、保護者はそれを妨げないよう協力することが、大事なのです。

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