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1月のコラムは、「玄関ホールのコンサート」です。
昨年は、地方の文化会館では第九演奏会が中止になり、「歓喜の歌」が聴こえてこない寂しい年の瀬でした。
ベートーベンが第九交響曲を初演したとき、すでに耳が聞こえなくなっていた彼がどうしても指揮をするというので、舞台には指揮者が二人立ったといいます。
楽団員は、申し訳なく思いながらも彼の指揮ではなく、正指揮者の指揮を見て演奏したのだそうです。
演奏が終わると、観客席からは大きな拍手が沸き起こりました。
やがて、ベートーベンには聞こえないのだと気づいた観客は、手に手に白いハンカチを振って感動の気持ちを表したと伝えられています。
今年の12月には、世界の街のコンサートホールで第九の合唱が響き渡っていますように、祈ります。