■ 2024年7月、パリ五輪開幕
2024年7月26日、パリ五輪が開幕し、8月の最終日まで各競技に熱戦が繰り広げられました。日本選手団は、大会初日から最終日までメダルラッシュで国内の応援も盛り上がりました。日本が獲得した金メダル20個は海外大会での最多獲得メダル数で、国別のメダルランキングでも、前回の東京オリンピック大会に続いて世界3位になりました。
今回は日本が獲得した金メダルの中から、筆者が選んだ個人4名の金メダリストを紹介します。また、次回は引き続いて金メダリストを紹介する予定です。
■ 阿部一二三(あべ・ひふみ)柔道男子66kg級
阿部一二三選手は、兵庫県神戸市出身で6歳のときに「兵庫少年こだま会」で柔道を始めました。小学校2年生のときに、同学年の女子の鍋倉那美選手に投げられて負けたのが悔しくて、本格的にトレーニングに取り組むようになったのだそうです。しかし小学生時代には、鍋倉選手に試合で一度も勝つことができませんでした。2017年の世界選手権で優勝したときに、テレビ番組で、鍋倉選手に勝てなかった悔しさをバネに世界チャンピオンにまでなったので、今の自分があるのは鍋倉選手のおかげだと語ったことがあるそうです。
また、阿部選手は、意外にも小学生時代には、「全国少年柔道大会」や「全国小学生学年別柔道大会」に出場を果たしていません。
【出身小中学校】
兵庫県神戸市立和田岬小学校
兵庫県神戸市立神戸生田(いくた)中学校
■ 岡慎之助(おか・しんのすけ)体操男子個人総合、男子種目別鉄棒、男子団体
なお、男子種目別平行棒でも銅メダルを獲得しています。
岡選手は、保育園児のころから鉄棒の逆上がりができるなど体操の才能を見込まれて、4歳のころに「おかやまジュニア体操スクール」に入り、体操を始めました。その体操能力の高さから、中学生のころにはすでに高校生と一緒に練習をするようになり、中学3年生のときに、「全国中学校体操競技選手権大会」で個人総合と鉄棒で1位、床で2位の成績を残しています。
【出身小中学校】
岡山市立曽根小学校
岡山市立興除中学校
■ 藤波朱理(ふじなみ・あかり)レスリング女子フリースタイル53kg級
藤波選手は、レスリング選手だった父親と兄の影響で、4歳のときに、レスリングを始めました。中学校1年生のときには、「ジュニアクイーンズカップ」中学生の部40kg級で優勝、中学校2年生のときに、「全国中学生選手権」44kg級で2位、中学校3年生のときに、「アジアカデット選手権」と「U15アジア選手権」で優勝、また、「世界カデット選手権」でも優勝しました。
地元で行われたパリオリンピック壮行会で、藤波選手は次のように挨拶しました。
「私もオリンピックを見て、夢をもらって、元気をもらって、勇気をもらったうちのひとりです。今度は私が伝える番だと思っています」
「パリの舞台に出てマットに上がって戦うのは私ひとりかもしれないですけど、ぜひ皆さん、画面越しで私にパワーを送って一緒に戦ってください」
「皆さんのパワーをエネルギーにすべて換えて、私は必ず金メダルをとるので、一緒に最高の景色を見に行きましょう。本日はありがとうございました」
まさに有言実行の見事な決意表明でした。なお、藤波選手は、今回のパリ五輪での優勝で、中学時代からの公式戦連勝記録を137に伸ばしています。
【出身小中学校】
三重県四日市市立下野(しもの)小学校
三重県四日市市立西朝明中学校
■ 北口樺花(きたぐち・はるか)陸上女子やり投げ
3歳のときに水泳を始め、小学校時代には、「全国小学生バドミントン選手権大会」で団体優勝を飾りました。中学校時代には、競泳とバドミントンをしており、競泳では、全国大会に出場しました。やり投げを始めたのは、高校生になって陸上競技部に入ってからで、わずか2か月で北海道大会を制覇し、2年生のときには「全国高等学校総合体育大会陸上競技大会」でやり投げで優勝しました。
【出身小中学校】
北海道教育大学附属旭川小学校
北海道教育大学附属旭川中学校
■ まとめ
阿部一二三(1997-)
兵庫県神戸市立和田岬小学校
兵庫県神戸市立神戸生田(いくた)中学校
岡慎之助(2003-)
岡山市立曽根小学校
岡山市立興除中学校
藤波朱理(2003-)
三重県四日市市立下野(しもの)小学校
三重県四日市市立西朝明中学校
北口樺花(1998-)
北海道教育大学附属旭川小学校
北海道教育大学附属旭川中学校
(次回に続く)
(浩)
※ 本稿は、ウイキペディア(https://ja.wikipedia.org/)の記事情報などを参照しています。