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教員?職員?教職員?知っているようで知らない先生たちのこと

はじめに

「教員」「職員」「教職員」、お子さんのいる方にとっては毎日のように見聞きする言葉ですよね。でも、実際「教員」「職員」「教職員」がどう違うのか、どういう基準で配置されるのかなどについて、あらためて考える機会は少ないのではないでしょうか?

 

今回は知っているようで知らない先生たちの立場の違いについてご紹介します。

教員と職員の違いって?

なんとなくはわかるけれど、はっきりとはわからない「教員」「職員」「教職員」そして「教諭」「講師」の違いについて、ここで整理しましょう!(※自治体によって多少の違いがあります)

 

【教諭】 教員免許を持ち、なおかつ各都道府県が行う教員採用試験に合格した正教員。

 

【教員】 学校で生徒を教育する職務についている人。非常勤講師や実習助手など、教諭ではない人も含まれる。

 

【講師】 自治体の講師登録団体から派遣される教員。教員免許は持っているが、各都道府県が行う教員採用試験には合格しておらず、教諭をめざして、講師をしながら採用試験の勉強をしている人も多い。

 

【常勤講師】 仕事の内容は教諭とほぼ同じ。

 

【非常勤講師】 特定の授業のみを担当する時間契約。

 

【職員】 事務職員や用務員・栄養職員・調理員など教員以外の職員。

 

【教職員】 教員と職員を合わせた、学校に勤務する全ての人をさす総称。

 

なるほど!という感じですよね。

 

本務と兼務の違いって?

文部科学省では以下の通り定義されています。

 

【本務】 当該学校の専任の教職員

 

【兼務】 本務者以外の者

 

簡単に言えば、本務は正職員(正社員)、兼務は非常勤職員(パート)ということになります。

 

公立と私立の教員はどう違うの?

公立学校では、教諭になるためには各都道府県が行う教員採用試験に合格しなくてはなりません。採用された場合は公務員の扱いとなります。

 

一方、私立学校では、学校単位で採用試験が行われます。規模が小さいため、欠員採用のケースがほとんどで、そのため毎年採用があるとは限りません。採用された場合は団体職員(民間)の扱いになるので、勤務する学校によって給料や待遇は大きく違います。私立学校での教員は「専任教諭」「非常勤講師」「常勤講師」の3つに分けられ、専任教諭が正社員にあたるポジションになります。

 

公立小中学校の先生の数はどうやって決めているの?

公立の小・中学校の教職員数は正式には「教職員定数」と呼ばれ、「義務標準法」という法律によって算定されます。教職員定数には、生徒数に基づく学級数に見合った「基礎定数」と、少人数指導やいじめ・不登校対応などに対応するために都道府県の申請に応じて配当される「加配定数」があり、各学校にはその2つを合わせた人数の先生たちが在籍しているのです。

 

教職員が多いことによるメリット

教職員数が多いということは、単純に人手が多いということですから、あらゆる面でゆとりが生まれ、メリットも多くなります。

なかでも代表的なものは以下の2つです。

 

① 児童生徒の一人ひとりに目が届きやすい。

教職員が増えれば、少人数クラスや少人数授業が実現できます。日本の小中学校の1クラスの規模は平均30人前後で、欧米諸国が10人台~20人台前半であるのと比べると、まだまだ1クラスあたりの児童生徒数が多いのが実情です。

 

教職員数が増えると、教師一人が受け持つ児童生徒数が減るので、児童生徒の一人ひとりに目が届きやすく、きめ細かい指導が行いやすくなります。

 

② 授業の質の向上

日本の教員の労働時間はOECD(経済協力開発機構)諸国の平均よりもかなり長くなっています。これは生活指導、部活動など、授業以外での指導が多いためで、過重労働になりがちです。「教員のブラック化」という報道を目にした方も多いのではないでしょうか? 教員数が増えると、時間的、精神的余裕が生まれます。そのため、授業のための研修、準備、補修にも時間を取れるようになり、授業の質が向上するのではないかと期待されています。

 

教職員が多いことによるデメリット

では、逆に教職員が多い場合のデメリットにはどういうものがあるのでしょう?

 

① 児童生徒一人あたりにかかる経費が大きくなりやすい。

 

② 教職員相互の連絡調整が図りづらい。

 

③ 全教職員による児童生徒一人ひとりの把握が難しくなりやすい。

 

以上のようなことが考えられますが、現実問題としては、1の「児童生徒一人あたりにかかる経費が大きくなりやすい」がやはり大きいでしょう。

 

おわりに

以上、知っているようで知らない先生たちの立場の違いについてご紹介してきました。ひとくちに「先生」と呼ばれていますが、実はさまざまな待遇の人たちの集まりなのですね。

 

OECDによる教育に関する調査報告書によると、2013年のGDPに占める教育機関への公的支出の割合は日本が3.2%で、比較可能な33カ国中で下から2番目でしたた。残念ながら、先進国の中では最低レベルです。

 

教育は未来への投資です。そして、その効果が出るまでには長い時間がかかります。未来を担う子どもたちを育てる先生たちをバックアップし、すべての子ども達がより良い教育環境の中で育っていけるような社会を築いていきたいものですね。

 

 

■参考

文部科学省

http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/yougo/1288105.htm

 

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/038/siryo/08120806/001.htm

 

日本経済新聞

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG15H8W_V10C16A9000000/

 

THE PAGE

https://thepage.jp/detail/20140807-00000036-wordleaf

 

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