» 子どものための引っ越し ~希望の公立学校へ通うために、通学区域を考えて家を選ぶことについて~

子どものための引っ越し ~希望の公立学校へ通うために、通学区域を考えて家を選ぶことについて~

はじめに

 

 

引っ越しというと転勤だったりと保護者の仕事の都合のイメージがあると思いますが、最近では評判のいい公立学校に通わせるため、子どもが小学校や中学校に上がるタイミングで他の通学区域へ引っ越しするというご家庭もあるようです。小学生の6年間は、子どもの精神的な成長など人としての基礎を作る時期ですし、中学生は思春期を迎える時期なので、できるだけ良い学校に通わせたいというのが親の本音だと思います。

 

そこで今回は、通学区域を引っ越しの一つの基準に加える場合はどういったことに気を付ければいいのか、また新しい住まいを決める際に注意したい家選びのポイント、さらには引っ越しにかかる子どもや大人のストレスについてお話していきます。

 

子どもの学校のために引っ越しってどういうこと!?希望する公立学校へ確実に就学するためには住所を変更する必要があるのです

公立の学校には通学区域(学区、校区とも呼ばれる)が決められていて、住んでいる住所によって通う学校を割り当てられています。公立学校には、この通学区域というものが存在するため、決められた学校へ通うことになっています。そのため、子どもに通わせたい学校がある場合、引っ越しをして住所をその学校の通学区域内に変更する必要があります。

 

先ほども言いましたが、「子どもに通わせたい学校のために引っ越しをする」という保護者の方も少なくはありません。現在の住所が希望する学校の通学区域に当てはまらなければその学校に通えないため、たとえ市内同士でごく近所へ引っ越しをしても、住所が変わってしまうことにより、今まで通っていた学校の通学区域外となってしまって転校せざるを得ないケースもあります。もちろんこの限りではないので、あらかじめ教育委員会の問い合わせをすることをおすすめします。【通学区域の詳しい説明はこちら】

 

さらに、学校選択制という制度をとっている地域もあり、その場合は通学区域外の学校を選ぶこともできます。しかし、定員数があり希望者が多い場合は抽選などになる可能性があるので、確実に希望の学校へ通うためにはやはり通学区域内に引っ越すことが一番ではないでしょうか。【学校選択制の詳しい説明はこちら】

 

また、通学区域を設けていない特認校生の学校へ通いたいから、という理由もあるでしょう。通学区域外からでも通えるということですが、一人で通えることや通学時間などの条件もいくつかあり、それを満たさなければ就学できないため、やはり学校の近場に引っ越すという人もいるでしょう。【特認校生の詳しい説明はこちら】

 

公立の各学校には様々な個性が生まれてきています。もはや公立学校だからどこも同じだろうという概念は捨てて下さい!

最近の公立学校にも強い部活動があったり、何かのモデル校や認定校に選ばれるなど、特色や個性を出すようになってきています。特に学校選択制を取り入れている地域は特にそのような傾向が強く、我が校を選んでほしい!という気持ちが強くなってきているのかもしれません。【学校選択制の詳しい説明はこちら】

 

例えば、子どもが得意としているスポーツがあったとすると、その指導に力を入れているところの学区に引っ越すという手段もあります。いずれにせよ、様々な特色をもっている学校が多いため、じっくりと選ぶことをおすすめします。

このように公立学校がみずから進んで自分の学校に個性を持たせようとする姿勢と行動は、昔の横並びだった公立学校界の頃と比べると、非常に刺激的で教育意識を高めることになっています。

 

入学前など学校選びの段階で最も気になるのは、学校の評判や口コミだと思います。それは当然のことでしょう。その学校に現役で通っている子どもがいる保護者の方の意見は絶対に手に入れておきたいものですし、卒業してからの進路情報などもできれば知っておきたいと思われる方がほとんどでしょう。

 

しかし、実は学校の雰囲気は、校長や教諭の転入出やその年々の児童生徒の性格や行動によって、数年毎にがらりと変わってしまう可能性があります。例えば荒れているとうわさのあった学校が、凄腕のベテラン先生が赴任したことによってピタリと静かになったりします。

 

その他にも、特に共働き家庭の方々は、通う小学校に放課後子どもの面倒を見てくれる学童があるかどうかも選ぶポイントになるでしょう。東京のある小学校では、放課後にボランティアの団体が学校に来て、児童の宿題を見てくれたり遊んでくれたりなど、無料で行ってくれるそうです。誰もいない家に帰って、そのまま宿題もせずどこかに遊びに行ってしまうより、学校で見守られて宿題もきちんと済ませられるほうが保護者としてもありがたいですよね!

 

いろいろと言いましたが、やはり大事なことは選んだ学校の教育理念や教育方針が、我が子に本当に合っているかなどをしっかり研究し、子どももその学校に通うことを納得して、学校を決定することをおすすめします。

 

新しい住まいを決めるときの周囲の環境のチェックポイント

希望の学校が決まれば、次はその学区内の物件を選びましょう。

①家から学校までの道のりが安全な通学路であること

 

・道路幅が広い

・信号や横断歩道、ガードレールが整備されている

・車の抜け道になっていないか

・ある程度の人通りがある

 

②家周辺環境

・スーパーが徒歩または自転車で行ける距離にある

・小児科をはじめ緊急の時に行ける病院が近くにある

・子どもが遊べるキレイな公園がそばにある

・夜たまり場になりそうな場所がない

・朝や夜が静か

・玄関を出てすぐ道路ではない(庭やエントランスが広いなど)

・家や学校、市区町村の治安が悪くない

【治安情報サイト「安全ナビ」で各地の治安を確認する】

 

物件の内見は昼間にする場合が多いですが、できるだけ朝や夜の交通量や騒音などを把握するのが大切です。

 

また上記のほかにも、特に共働き家庭でまだ保育園や幼稚園に通う子どもがいる場合は、その地域の待機児童数がどれくらいか、認可保育園だけでなく認可外保育園などが充実しているかを調べる必要があります。

 

引っ越し予定なのに!今住んでいる地域の教育委員会から送られてきた就学通知はどうするべき?

さて、ここで一つ忘れてはいけないことがあります。

 

小学校は入学前に就学時検診や学校説明会があるため、就学前である前年度の9月頃になると、住んでいる地域の教育委員会から通知が送られてきます。

 

その通知は引っ越しを予定しているご家庭にも当然届きます。

 

「引っ越しするから、うちの子には関係ないわね」といってこの通知をほったらかしにしてはいけません。

 

引っ越しを決めたらなるべく早めに教育委員会の担当課に連絡し、学区外に引っ越す予定だということを伝えましょう。就学時診断は入学前に必ず受けなければいけないため、たとえ引っ越し予定だとしても、通知に記載されている場所で受診しましょう。

 

その結果を引っ越し先の学校へ提出するという流れになるかと思いますが、何か手違いがあったりトラブルがないようにするため、受診前に必ず地域の担当課の指示を仰ぎましょう。

【就学時検診の詳しい説明はこちら】

 

引っ越し先が確定しだい、管轄の教育委員会の担当課に再度連絡し、そのあとに新しい学区の教育委員会へ連絡しましょう。そこで新学区の学用品の購入といった準備や学校の説明受けることになるでしょう。学校によって準備物が指定の業者のものだったりするので、文房具や体操着などは早まっていろいろと準備するのはあまりおすすめしません。指定にならないようなものから準備を始めましょう。

 

子どもの精神的なストレスにも要注意!家族のために一番いい家を選ぶためには

これまで学区や新しい住まいを選ぶ際のポイントについてお話ししてきましたが、引っ越しによって精神的なストレスが子どもにも保護者にもかかる、ということを忘れないでください。

 

まず、子どもが小さいうちの引っ越しの場合は、引っ越し当日は一時保育など預かってもらうのが良いでしょう。荷物の運搬や知らない人の出入りが激しくなるため、子どもにストレスがかかったり、ケガをする可能性があるからです。また、家の玄関も荷物の運び出しにより常に開けっ放しという状態になるため、目を離した隙にどこかに行ってしまう恐れがあります。引っ越し当日は保護者に子どもを見る余裕がないということを念頭に置いて下さい。

 

そして、引っ越しも終わっていよいよ新しい場所での生活だ!と思っていたら、さっそく問題が発生することもあります。

 

子どもが眠らない、すぐにぐずる、落ち着きがなくなる、など変化が現れると、心のケアが必要となってきます。

 

知らない家に住む、知らない場所を歩く、知らない人ばかりの学校に通う、ということで引っ越ししたては子どもにとって全てがストレスかもしれません。もちろん環境に慣れればストレスも消えていきますが、なるべくスムーズに環境の変化に溶け込めるよう親としては何かしらサポートしてあげたいでしょう。

 

しかし、過剰にかまいすぎるのも良くありません。「なにがあったの?」「どうして眠れないの?」など聞いても子どもは答えられないし、聞かれることもストレスになってしまいます。子ども自身も環境が変わってストレスがかかって精神的に不安定だなんて言えるわけもありません。

 

そんなときは、

 

「住む家は変わったけれど、家族はいつも通りに生活している」

 

ということを子どもに見せてあげて下さい。大きな変化があっても、家族は変わっていないということは、子どもに何よりの安心感を与えるでしょう。また、引っ越し後は家具や物を新しくしたいという方もいるかとは思いますが、子どものお気に入りのもの、例えば寝具やおもちゃなどは引っ越し先に持って行ってあげましょう。

 

次に、子どもだけではなく保護者自身の配慮もとても重要です。家族みんなが住みやすい環境だということが何より大切なことです。

 

学区選びに夢中になりすぎて、引っ越し先の周辺地域のことをあまり調べないままに引っ越したら近隣住民の生活レベルが違いすぎて付き合い辛い……なんてことにもなりかねません。また職場からとても遠いところに住まいを決めてしまうと、保護者が生活に余裕を無くしてしまい、そのイライラなどが子どもにも影響してしまいます。

 

学校を選ぶことと同じくらいかそれ以上に、家族の雰囲気と生活の利便性にマッチした街を選ぶのはとても大事なことです。

 

おわりに

今ではネットで誰でも簡単に情報を得ることができますが、通う予定の学校や住む予定の地域などは、ぜひ子どもも一緒に引っ越しを決める前に最低一度は訪れて雰囲気を感じてみてくださいね。

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