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元・公立学校の養護教諭 妖怪先生のつれづれ話⑫「てんやわんやの子ども達との宿泊体験学習」

妖怪先生!体験学習で北海道に行く

私の所属している地区の教育委員会では、毎年夏休みに「小学生の北海道の宿泊体験学習」が企画されています。

 

これは、地区内の小学校の6年生の児童代表が参加してリーダーを育成することも目的としており、学校規模に合わせて各校1~3名ほどの児童が参加をします。

そのため、毎年80名~90名程度になります。

 

日程は、4泊5日で北海道の自然の家に宿泊学習を実施した後、最後の夜は温泉のホテルで過ごすという豪華な?プログラムとなっています。

 

出発する前に数回集まりがありまして、そこで引率者と子ども達の顔合わせと活動グループの編成、活動内容の話し合いなどを経て、結団式を実施しました。

おかげ様で、子ども達はお互いを知り合い、交流をしながら本番に臨むことができました。

もちろん、私達引率者も総勢14名と多いため、引率者同志の交流もでき事前の集まりはとても助かりました。

 

それにしても……子ども達の行動を見ていると、とにかくお調子者(よく言えば個性豊かな?)の子ども達が集まったような感じで、出発する前からなんか嫌な予感が。

とりあえず、子ども達全員の顔と名前を覚え、活動計画等を確認しながら当日に臨みました。

 

初日は、夕方の寝台列車で出発して車内泊です。

子ども達は、はしゃぎまわり、どの車室もお菓子や荷物がばらばらの散らかし状態。

驚いた私達は、分担してすかさず指導です。

 

そして、二日目の朝に北海道についた後、H少年自然の家に直行して2泊3日の体験学習の始まりです。

ここでは、ウォークラリーや野外炊事、キャンプファイヤーなどをしました。

当然ですが、ここでもハプニング続出でした。

 

まず、ウォークラリーではグループ内でけんかが勃発。

そして、話がまとまらないグループが行方不明に。

とにかく無線誘導して、全員何とか集合させてしました。

 

しかし、夜になると女の子のトラブルが勃発。

ホームシックが続出して、あっちでシクシク、こっちでシクシク。さらには女の子どうしのケンカも……。

私達は、分担しながら時間をかけて仲裁や慰めをして落ち着かせたのです。

 

また、野外炊事では、カレーライスを作ったのですが、調理前から(なんと食材を運ぶ段階で!)楽しくて舞い上がった男子が走り回ってお米を全部こぼしてご飯が炊けなくなるグループが出てしまいました。

ご飯のないグループは、他のグループからおすそ分けをいただき食事はできましたが……嫌な予感は見事に的中してしまったのです。

 

そして、自然の家での総まとめの活動がキャンプファイヤーです。

私はレクリエーションの指導者の資格を持っていることもあり、企画から支援をしてきました。

そのため、子ども達の成果を楽しみにしていたのですが、体調が悪くなる子が出てしまいほとんどキャンプファイヤーには出られませんでした。(ここが養護教諭のつらいところです。残念!)

 

その後、体調を悪くした子は寝る前には完全復活してよかったのですが……

 

そして、とどめは温泉ホテルでの夜です。

児童指導上の問題がおこり、その夜は子ども達を寝かしつけた後、職員会議となりました。

問題についての話し合いに時間がかかり、終了したのは午前3時。

問題の整理と対策ができたので、お開きにしようとのことで仮眠をとるために自室にもどろうとしたところ、私の部屋の前の男の子たちの部屋が騒がしいのです。

 

「なに騒いでいるの!?」

 

と言いながら電気をつけると……そこには、そば殻の枕がつぶれ部屋全体にそば殻が散らばっている光景がありました。

 

私は絶句して、しばらく声を発することができませんでした。

しかし、気を取り直して子ども達に事情を聞くと「早く眼が覚めて枕投げをして遊んでいた」との事。

そこで、私は、波平おとうさんごとく?の雷を落とし、全員でふとんをたたみ大掃除を開始しました。

もちろん私も一緒です。

そして、つぶれた枕をフロントに持っていき全員で謝罪をしました。

 

これら全部が終了したのが午前五時前。

その時には、東の空が白々と明けて……

 

「もう寝なくていいや。ああ、温泉ゆっくり入りたかったなあ。」と思わず独り言を言ってしまいました。

 

ホテルを出発すると、飛行機で帰るまでは大通り公園での自由行動です。

子ども達は、全員元気に自由行動を楽しんでいました。

 

しかし当の私は……公園のベンチで昼寝です。

「これでもか」というくらいのハプニングや問題が後から後からおこりましたので、平均睡眠時間が3時間となりこの時点でもう動く気力がなかったのです。

 

この宿泊体験学習は、私にとって、子ども達の集団生活の支援や児童指導の大変さや楽しさを学べる絶好の機会であり、また、最大に疲労困憊したお仕事でした。

これは一生忘れられませんね。

(元保健室の妖怪先生)

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